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カテゴリ:コンサート・ギター( 32 )

鳴龍の寺で大萩さんのギターを聞く 2019年9月

<2019年9月1日>

 上田市教育委員会に 『文化財de文化祭』 という事業が立ち上がりました。

 HPによりますと、その趣旨は
 「上田市内には、国指定文化財のほか、長野県や上田市の指定を受けたものなど、多くの文化財があります。これらの貴重な宝を、多くの方々に知っていただき、未来に伝えていくために、音楽や美術、パフォーマンス等の催事を行い、文化財の活用モデルとして提案していきます。』ということで、
 その「第一回」として、武石にある妙見寺でギタリストの大萩康司さんのギターリサイタルが開催されることになりました。

 
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 実は私は知らずにいたのですが、友人のお嬢さんがこのことに気づき、友人を通して教えてくれました。

 募集人数は70名程度。 申し込みはメールか葉書で、応募者多数の場合は抽選とのことでした。
 市主催の文化事業で、無料招待です。

 くじ運の悪い私ですから、抽選となれば外れるのではないかとびくびくしていましたが、
 無事案内状が届きました。


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 コンサートが行われる 妙見寺 は上田市武石(旧 小県(ちいさがた)郡武石村)にある寺で、
 鳴龍の寺として知られています。

 鳴龍のある寺は現在全国に11あるそうですが、
 中でも日本の東西南北4か所の鳴龍を 「日本四方鳴龍」 といい、東は日光東照宮西は京都・相国寺北は青森・竜泉寺(残念ながら焼失)、そして南がこの妙見寺 、と言われ、
 江戸時代には「鳴龍講」があって、鳴龍を訪ね歩いたそうです。(主催者挨拶より)

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 妙見寺は800年の歴史がありますが、地域内を転々とし、今の地に落ち着いてからは400年になるそうです。
 400年前に本堂が建てられたときに龍の絵が天井に組み込まれ、現在も当時のままに残されているそうです。
 畳10畳分の大きさがあるとのことで、龍頭の真下で手を打つと、共鳴して龍が鳴きます。

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 大萩さんが演奏される椅子が置かれていますが、見比べると、龍の大きさが際立ちます。

 主催者の挨拶があり、
 ご住職がお寺についてお話され、
 いよいよ大萩さんのコンサートが始まりました。

 今回はプログラムが別途用意されていませんので、大萩さんが曲や作曲者についてお話されながらコンサートが進んでいきます。
 夏から秋への季節の移ろいを主にイメージして選曲されたそうです。
 (以下の曲と順番は記憶に依っているので、前後しているものがあるかもしれません)

   もっとお若いころは恥ずかしそうにお話されて、トークがお上手ではなかったのですが、
   ずいぶん上手になられました。

<前半>

サンバースト(ヨーク)
サマータイム(ガーシュイン)
イエスタデイ
鐘の鳴るキューバの風景(ブローウェル)
舞踏礼賛(ブローウェル)

休憩

<後半>

永劫の螺旋(ブローウェル)
11月のある日(ブローウェル)
そのあくる日(レイ・ゲーラ)
祭りのあるキューバの風景(ブローウェル)
アルハンブラの想い出(タルレガ)
老いた賢者(アッセルボーン)
風の道(アッセルボーン)

 今回ブローウェルの作品が多いのですが、今年80歳を迎えるブローウェルに敬意を表して、という意味あいと、
 前衛的で一般受けがしにくい曲は、あまり演奏される機会がないので、たまには日の目を見せてあげたいという思いとがあったそうです。
 前半の「舞踏礼賛」や、後半の「永劫の螺旋」などは、ギターって打楽器だったんだ! と錯覚しそうになったり、
 琴のように弦を爪で滑らせたり、曲の途中でチューニングを変えたり、
 驚くような技法や音がくりだされて、大萩さんの両手から目が離せませんでした。
 それらの中で、「アルハンブラ」や、同じブローウェルでも「11月のある日」などは、ほっと息が継げる選曲でした。
 「アルハンブラ」は抑揚を抑え、むしろ淡々と演奏されることが多いのですが、大萩さんはとてもドラマチックに弾かれるので新鮮です。
 今回は近代から現代の曲が中心でしたので、聞きなじみという点では薄い曲が多かったのですが、
 非常に前衛的なものを除いては、聞き易く、ギターの良さが伝わるプログラムでした。
 お寺は天井も高く、鳴龍のある部分が天蓋風にもなって、音の響きも良かったです。

 アンコールの1曲目は 「タンゴ・アン・スカイ」(ディアンス)。
 もう1曲は 「エストレリータ」(ポンセ)。
 大萩さんの「エストレリータ」が聞けるなんて、最高のエンディングでした!

 細くて長い指がギターの上を滑るように、踊るように行き来し、様々な弾き方で多彩な音色を紡ぎだして奏でる大萩さんの演奏はほんとうにかっこ良くて素敵!
 ため息ばかりの2時間でした。

 帰りにCDを一枚買いました。

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 幸運なことに大萩さんの演奏をごく至近距離で聞くことができる機会がたびたびあって、今までCDを買おうという気にならなかったのですが、今回初めてその気に。
 ご本人が「このところモデルチェンジしまして・・・」とおっしゃるように、髭をたくわえてワイルドな風貌になられましたが、
 およそ10年前にリリースされたCDの写真が今となっては懐かしい面差しでしたので、つい・・・。
 きっと今とは音色も違うでしょうから、演奏を聴き比べるという楽しみもあって。

by spring-ephemeral | 2019-09-03 00:59 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(4)

『永島志基&永島千恵 ヴァイオリン&ギターコンサート』2019年8月

<2019年8月23日>

 2019年8月23日、 永島志基さん・永島千恵さんご夫妻による、ヴァイオリンとギターのコンサートが、いつもの『アランフェス』でありました。

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 『アランフェス』でのコンサートに伺うのは久しぶりです。
 都合が合わず、このところ何回か出席を見送っていたので、楽しみにしてでかけました。

 席は自由ですが、この日、思ったより早く着いてしまったので、店内に入るのも早く、迷わず一番前

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 まずはパエリア付きのプレートランチをいただきます。
 『アランフェス』のプレートランチは昨年の12月のコンサート以来。 いつものように美味しかった。

 志基さんは、私が店内に入ったとき、もうすでに席に着かれていてずっとウォーミングアップをされていましたが、
 そのまま、オーナーの挨拶のあとコンサートが開始になりました。

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 最初のギター・ソロ「2つのソナタ」は、スカルラッティの作品です。
 スカルラッティは、バロックを代表する作曲家ですが、同じくバロックの代表的作曲家、バッハ、ヘンデルも同じ年(1685年)に生まれているというのが奇縁です。

 なぜ、ギターのソロから始めたかという理由は、志基さんの話を要約すると、
 「ヴァイオリンの音は圧倒的で、ギターはどうしても伴奏楽器みたいに聞こえてしまい、終わってみればヴァイオリンの印象しか残らないので、最初にギターだけ弾いておけば少しでも印象に残るかと思って・・・」

 演奏家の方はたいていお話もお上手ですが、
 曲についてはもちろん、作曲家の人物像や、時代背景、曲が作られたときのエピソード、更にはご自身の留学体験や、レコーディングの裏話など、
 みなさん、そもそも話の「ネタ」を豊富にお持ちになっているということですね。
 志基さんもお話がとても面白くて、トークも飽きません。

 続く「美味しい舞曲集」よりの5曲は、志基さんご本人の作曲です。
 志基さんは、ギターの演奏者であるだけでなく、作曲家でもあり、編曲家でもあるという、多彩な才能をお持ちです。

 初めて聞く曲ばかりですが、親しみやすく、素敵な曲ばかりでした。

 次のプログラムで、奥様の千恵さんが登場されましたが、
 志基さんのおっしゃる通り、ヴァイオリンの音は圧倒的で、たちどころに主役になってしまいます。
 志基さん曰く、「ギターはヴァイオリンの下部か下僕になってしまう・・・」

 ジャン=バティスト・ルイエ・ド・ガン は1688年生まれ、現在のベルギー出身の、やはりバロックの作曲家で、フルートやリコーダーの曲を多く作ったそうです。

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 「ギターはヴァイオリンの下部になってしまう」と言う志基さんが、
 奥様の千恵さんに、「ギターが主役になる曲を見つけて」と言われて
 「いっしょうけんめい探して」見つけたのが、2部の最初のデュエット曲ですが、
 やっぱりヴァイオリンの音は圧倒的です。
 ただ、ヴァイオリンがオブリガートのように音を重ねたり、ピチカートで演奏するときなどは、ギターが全面にたって主役になっていました。

 あまりなじみのない曲が続いたので、なじみのある曲を、ということで、カッチーニの「アヴェ・マリア」です。

 シューベルト、グノー(バッハ)と並び、3大アヴェ・マリアのひとつと言われるカッチーニの「アヴェ・マリア」ですが、
 実は1970年代に、パヴァロフという作曲家が、カッチーニ風に作り、カッチーニ作として世に送り出した現代の曲だったのだそうです。

 素性はともかく、心に沁みる美しいメロディであることには変わりありません。

 最後のパガニーニは、超絶技巧で知られた天才ヴァイオリニストであり、作曲家でもありますが、
 「悪魔ではないか」と言われたそうです。
 それというのも、どんなに音の狂っているヴァイオリンでも、調弦せずに、その場で指で押さえる位置を変えながら、完璧に弾きこなしたそうで、
 そんなことができるのは人間ではない、悪魔に違いない、というわけです。
 そこで、パガニーニは常に出生証明書と、住民票を持ち歩いていたとか。

 ソロ・ヴァイオリンの超絶技巧ほどではないにせよ、パガニーニらしさがうかがえる、きれいな曲でした。

 志基さんのギターはもちろん上手いのですが、
 奥様のヴァイオリンが素晴らしかったです。
 志基さんが「引っ込み思案でおとなしい」とおっしゃるお人柄のように、上品で控えめな演奏ながら、
 胸がキュンとするような高音の美しい響きや、そればかりではなく、弓を弦に押さえつけるように低温を鳴らす重厚な音など、見事でした。

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 志基さんは、マルチな才能をお持ちの方で、音楽のほかにも、料理がお好きで、スペイン料理の研究家でもいらっしゃいます。
 この日のプログラムにも「美味しい舞曲集」よりの曲がありましたが、
 舞曲集に先立ってはご自身で作られた料理をもとに、「美味しい前奏曲集」というのを書かれたそうです。

 この日はご自身の作品集である楽譜と、その演奏を収録したCDをお持ちになっていましたが、
 「美味しい舞曲集」と表題のある楽譜集の中に、「美味しい前奏曲集」からの7曲が収められていました。
 「スペイン産生ハム」、「エビのアヒージョ」、「ビールとジンジャーエールのカクテル」、「オリーブの実の酢漬け」、 「ミートパイ」、「スペイン風卵焼き」、「マッシュルームの鉄板焼き」。
 どれも題名を見ただけで美味しそうで、楽譜も見たいし、曲も聞きたい。
 楽譜とCDを購入しました。

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 楽譜とCDにサインもいただきました。
 実は、志基さんは、漫画をあまり知らない私でも知っている、「柔道一直線」を書かれた漫画家 永島慎二さんのご長男です。
 「漫画家を志そうとは思われなかったのですか?」と思わずお聞きしてしまったサインがこちら。

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 CDのほうは右手にワイングラスを持っています。
 楽譜のほうは、「やっぱり広いと書きやすいなあ」「料理のしゃもじを持たせてみようかな」とおっしゃりながら、スラスラと書いてくださいました。

 私の問いかけには「親父ががあまりに偉大で、挫折しました」とのこと。

 楽譜集には「おまけ」がついています。
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 CDのジャケット写真の、「シャラン鴨とミニ・パプリカのパエリア」のレシピです。
 レシピつきの楽譜集なんて初めて!

 初めから終わりまで、とっても楽しいコンサートでした。
by spring-ephemeral | 2019-08-28 01:38 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(6)

音楽村でヴァイオリンを聞く 2019年7月

<2019年7月21日>

 ここ数年の傾向として、
 なぜか年の前半はコンサートに縁がなく、
 後半になると機会がやってくる・・・ということが続いています。

 今年もまさしくその例にはまっているような・・・

 7月21日、丸子の「信州国際音楽村 ホールこだま」で
 杉原桐子さんという方のヴァイオリン・リサイタルがあると知りました。

 
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 知ったのはかなり前ですが、 果たして行けるかどうか確信が持てず、前売りを買うか買わないか迷った末に買わずにおきました。

 21日当日になり、この日は日曜日でもあり、また、開演が午後2時というのも都合よく、当日券で行ってみることにしました。

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 開場は1時半。 それまで風の通る外で待ちます。
 当日券は難なく買えました。

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 全席自由ですので、中段の前寄り、左右の連絡通路のすぐ上に席を取りました。 通路があることで、前の人の頭が邪魔にならないのがいいです。

 木材をふんだんに使ったステージは音が柔らかく響きます。 (写真は開演前に)

d0264892_23561144.jpgd0264892_23553313.jpg(プログラムが長いので分割しています)
 杉原桐子さんという方は残念ながら存じ上げないお名前でした。
 仙台のご出身で、2004年から軽井沢に住まわれ、軽井沢を中心にソロや、アンサンブルで活動なさっているそうです。
 まだお若そうですし、全国的な知名度と言う点ではまだまだ知られていらっしゃらないのではないかと思いました。

 バッハのパルティータは、ときおり隣の弦に弓が触れる音が気になりました。
 線が細く、やや気弱な印象で、
 ピアニッシモで弦の先まで音を伸ばす、あるいはごく弱い音で弦の先から始まるときに、大丈夫かな? とこちらが心配して緊張してしまい、
 身をゆだねて音楽に没頭するというまでにはいかなかった印象でした。
 大好きな楽曲なだけにやや消化不良の感が残念でした。

 その後のプログラムはギタリストの尾尻雅弘さんとの共演でしたが、
 尾尻さんは、お名前だけは知っていますが、実際に演奏を聞くのは初めてでした。
 もっとも今回はメインはあくまでもヴァイオリンで、ギターのソロはありませんでした。

 ヒナステラの作品は、初めて聞いたと思います。
 尾尻さんとの二重奏になると、ヴァイオリンも緊張がほぐれたようで、俄然、生き生きとした演奏になりました。
 ギターと良いバランスで、南米のフォルクローレの気分がよくでていたと思います。

 今回のメインはウルグズノフという現代のギタリストで作曲家の作品だった気がします。
 ブルガリア風ソナチネ はヴァイオリンとギターのために書かれた曲で、ブルガリアの民族音楽を色濃く反映している楽曲ということで、
 演奏されること自体が大変珍しいそうです。

 
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 ブルガリアの4拍子というのは独特で、4拍目が微妙に伸びるのだそうです。 いち、にい、さん、しーい、というような。 それを五線紙に起こすと、上のような9拍子として表されるとのこと。

 さらに、西洋音楽で「きれいにハモる」というと、3度とか5度とかの和音ですが、
 ブルガリアの人が「きれいだ」と思う「ハモり」というのが2度や7度という、西洋音楽では「不協和音」と言われる和音なのだそうです。
 桐原さんが尾尻さんにリクエストして選曲したのだそうですが、
 きれいな「不協和音」を出すべく練習しなければならないので、悩んでしまったとか。
  西洋音楽こそが音楽の王道のように思われますが、 世界の各地にはそれぞれに「美しい」と定義される音楽があるのだと改めて思いました。

  中国の二胡のメロディのようでもあり、中央アジアの音楽のようでもあり、日本の民謡にも通ずるところもあり、大陸の広がりを連想する、とても独特な曲でした
 かつ、技巧的にもたいへんに難しく、早いテンポと細かいリズムを、ヴァイオリンもギターも複雑な指使い、弓使いで弾かなければならないうえに、2者でぴったり合わせなければならず、わずかなミスも致命的になるところをおふたりとも見事に弾ききられました。

 最後のシューベルトの一曲は、もとは「アルペジオーネ」という、チェロに似た楽器とピアノのために書かれたそうです。
 「アルペジオーネ」はその後普及することなく廃れてしまいましたが、この曲は様々な楽器のために編曲されて今も演奏されているとのこと。
 とても美しい曲でした。

 アンコールは 「美しきロスマリン」(クライスラー)と「アベマリア」(ピアソラ)。

 1時間半ほどのコンサートでしたが、生の音楽を聞く幸せな時間でした。
 
by spring-ephemeral | 2019-08-04 00:34 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(2)

『ショパン「ノクターン」から始めるクラシック』 コンサート 2019年6月

<2019年6月19日>

 思い返せば昨年もそうだったなあ・・・というのも、
 年の前半はコンサートの縁がどうも無いのです。

 目星をつけていたものの、他に優先すべき用と重なり、行かれずに終わったコンサートが今年に入って2回ほど。

 6月も半ばになって、ようやく時間が合ったのが今回の 『クラシック音楽に親しむ講座』 のコンサートでした。
 今回のテーマが 『ショパン「ノクターン」から始めるクラシック』。
 この講座のコンサートは年に数回開かれますが、
 講師を務めるチェロ奏者、渡部玄一さんの解説がつき、初心者ならずとも気軽に楽しめるコンサートなので、時間が合えば楽しみなのです。

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 会場は上田市サントミューゼ小ホール。 開演も午後一時半と、まとこに嬉しい時間です。

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 前半は、「ピアノを弾く人にショパンの一番好きな曲はなにかと聞くと、10人中7人が好きだと答える (ピアノの白石さん情報とのこと)」ノクターンを中心に。

後半は、ショパンが生涯に数曲しか書かなかったといわれる 「ピアノとチェロソナタ」 からの一曲。
 最晩年に完成された曲だそう。

 約2時間の気取らないコンサートでしたが、
 ピアノはもちろん、チェロの深い音に包まれて、至福のひとときを過ごしました。

by spring-ephemeral | 2019-06-25 09:51 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(4)

今年も発表会が済みました 2019年2月

<2019年2月3日>

 今年もギター教室の発表会の日がやってきました。

 会場はいつものように、先生の息子さんがおやりのスペイン・バル 「アランフェス」。

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 当日は写真を撮っている余裕がないので、過去のアルバムから一番雰囲気が近いものを。
 写真の椅子は向って右に寄っていますが、当日はもうちょっと左で、フロア中央にあります。

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 今年は欠席の方が3人か4人いらっしゃいました。

 先生は、いつもは弾かれないのですが、今年は、急逝されたご友人を偲んで最後に2曲弾かれました。

 私のソロは19番目、「君の影になりたい」。
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 先日ブログアップしたように、今までにないくらい時間を費やして練習してきましたが、 どうなりますやら・・・

 18番目は、すっかり定着してしまった、先生と私の二重奏の2曲です。

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 「黒いオルフェ」(上) と 「孤独の足跡」(下)。
 私は2曲とも上のメロディを弾きます。 一見、どう見ても下の「孤独の足跡」のほうが楽そうですが、難易度的には実は似たようなもので、どちらもさほど難しくはないのですが・・・
 むしろ、より楽そうに見える「孤独の足跡」のほうがはるかに緊張度が高いのです。
 といいますのも、「黒いオルフェ」はボサノバの伴奏に助けられて、少々ミスタッチがあっても目立たずになんとか繕えるのですが、
 「孤独の足跡」はメロディも伴奏も単旋律で、しかもゆっくりゆったりと弾くため、右手も左手もわずかなミスタッチも目立つうえに、間違うようなことがあると曲にならなくなってしまうのです。
 曲を選んだ先生でさえ「こういう曲のほうが気を遣うよね」。
 楽譜をもらったのが今年に入ってから。 その後2回の音合わせで本番を迎えました。

 休憩を挟んでおよそ2時間半の発表会でした。
 どなたも緊張しているのが、見ていてわかりますし、伝わってきます。
 次はわが身ですから、気持ちは同じ。
 「頑張って!」と心の中で応援します。
 みなさん頑張りました。
 
 私は、というと・・・
 二重奏は8割の出来だったと思いますが、
 ソロは、今の私の最大限の力の5割まで出せたでしょうか?
 少々ほろ苦い演奏となってしまいました・・・
 最大の失敗は、演奏位置でした。
 二重奏を弾くとき、私は中央から左、ちょうど上の写真の椅子の位置くらいで、先生とアイコンタクトがとれるようにやや斜に構えて弾いたのですが、
 ソロになったとき、中央に戻るべきでした
 というのは、位置をかえずに正面に向き直ったので、照明がネックの真上にきてしまい、反射でフレットがはっきり見えなくなってしまったのです。
 勘である程度押えられますが、正確なフレットに指を置けなくて、音を外すことが2度3度。
 こんなはずでは・・・と、予想外の成り行きに気持ちがゆらぎ、立て直せないまま、荒れた演奏になってしまいました。
 あんなに練習したのになあ・・・。
 でもまあ、これも実力のうち。 

 発表会のあとは新年会を兼ねてのうちあげ。
 お待ちかねのスペイン料理に舌鼓。 ペペロンチーノとイカ墨のパエリアが最高!
 緊張から開放されて、みんなで賑やかに楽しいひとときを過ごしました。

 なんだかんだいっても、発表会の緊張感と、達成感と、開放感は、これでけっこう癖になります。

 気持ちを切り替えて、と・・・
 さて、来年はなにを弾こうかな?
   
by spring-ephemeral | 2019-02-07 00:15 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(4)

ただ今追い込み中

 2月初めにギター教室の発表会が控えているので、
 今、そのための練習の追い込み中です。

 常日頃十分な練習ができていれば良いのですが、
 好きなときに好きなだけ弾くことができた独身の頃とは違い、
 一日の中の限られた時間の中で、今はなかなか練習時間がとれないのが悩み。

 でも、発表会までもうあと2週間しかありませんから、たとえわずかな時間でも、家事もそこそこに、使える時間は全て練習にあてています。
 なので、太郎山ウォーキングも休み中。

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 今年の私のソロは 『 Quiero Ser Tu Sombra 』 邦題 『あなたの影になりたい』 。ベネズエラのフォルクローレです。
 『Pica Pica』という名前もあって、ギターのみならず、様々な楽器で演奏されています。
 愛しい女性に届かぬ想いを歌う、切ない曲です。
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 フォルクローレですから、決まった楽譜があるわけではありません。
 今回はギタリストの柴田杏里さんがアレンジした楽譜で弾きます。

 ゆったりと歌うように始まる前半と、次第にテンポアップして下降する後半を、
 それぞれ変化をつけながら繰り返し、最期は、これ以上早く弾けないというマックスの一歩手前のテンポで弾き切る
のですが・・・
 これがなかなか手ごわい・・・

 前半も後半も、メロディーそのものはシンプルなのですが、
 ラスギャードとバッキング、という、南米音楽らしいテクニックを、リズムを崩さずにテンポアップしていくのが難しくて!

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 ラスギャード(Ras)は、右手を「グー」から「パー」に広げながら複数の弦を一気にじゃらん、と弾きます。
 バッキングは、楽譜では符頭(たま)が丸ではなくXで表されますが、ラスギャードで弾いた音を、指や拳でパッと止めるテクニックです。
 ラスギャードも、バッキングも、決まると、見ても、聞いても、弾いても、かっこいいんです! はい、決まると・・・

 テンポを自在にあやつり、音の濁りのないラスギャードを決めるには、1にも2にも繰り返しの練習しかありません。
 かなり切羽詰ってきましたが、できるだけのことはして、本番に備えたいです。

by spring-ephemeral | 2019-01-19 01:09 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(6)

NHK BS1『駅ピアノ』・『空港ピアノ』

 NHK BS1のその番組は昨年の春頃から始まっていたようですが、全く知らずにおり、
 昨年の暮れに、年末年始の番組紹介で初めて存在を知りました。

 駅や空港に置かれている一台のピアノ。
 だれでも自由に弾けるそのピアノに定点カメラを置いて、どんな人がどんなふうに弾いていくのかを伝えるだけの番組です。
 今までの放送分をまとまて一気に放送するというので、聞いてみたいと思い、
 そのときを楽しみにしていたのですが、
 不覚にも寝てしまい、リアルで見るつもりだったので録画予約もせず、すっかり見逃してしまっていました。

 いつ、どの時間で放送されているのかわからず、番組表や、HPをチェックしていましたら、
 どうやら土曜日にあるらしいことがわかり、先日5日の土曜日にようやく見ることができました。

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 写真はテレビ画面を写したものです。
 これはアムステルダムの駅に置かれた『駅ピアノ』ですが、この日はマルタ島の空港に置かれた『空港ピアノ』の放送もありました。

 時々立ち寄っては好きな曲を弾いていく、というミュージシャン・・・
 ここで初めてピアノに触れ、通りすがりの人に教わりながら覚えたフレーズを繰り返し練習する移民の男性・・・

 コンサートのために故郷に帰ってきたプロのピアニスト・・・
 みんなで歌っていく旅行者仲間・・・
 子どもの頃習っていて、大人になって改めてまた習い始めた人・・・

 などなど、様々な人々が思い思いにピアノに向かい、楽しそうに自由に、周りを気にすることなく弾いて立ち去る様に、
 音楽が息づいている文化を強く感じました。
 立ち止まって聞き入る人もいれば、通り過ぎていく人もいます。
 ただ、うるさそうな顔をする人や迷惑そうな様子の人はだれひとりいず、
 駅や空港の雑踏に違和感なく溶け込んでいる空気感に感動しました。

 どういう頻度で、どの時間帯で放送になるのか、
 まだよくわからないのですが、土曜日にあるのは確かなようなので、
 見逃さないようにチェックしようと思います。

by spring-ephemeral | 2019-01-10 23:09 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(6)

『ラフマニノフ「鐘」から始めるクラシック』コンサート 2018年12月

<2018年12月3日>

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 上田市のサントミューゼに、昼のコンサートを聞きに行きました。

 
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 昨年から定期的に開かれている「クラシック音楽に親しむ講座」。
 初めて参加したのが昨年のクリスマスコンサートで、それから案内をいただくようになりました。

 年4回ほど開かれているのですが、日にちや時間がなかなか合わなくて・・・

 今年はチャンス無しかと思っていたのですが、今回のコンサートの案内を見ると、
 時間も都合が良いし、これは行けそうと、早々にチケットを買っていました。

 
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 「クラシック音楽に親しむ講座」ですから、 チェロの渡部玄一さんが、曲の合間に曲についてのお話をなさいます。

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 参考資料もあります。 「講座」らしいです。 

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 演奏中の写真撮影はできませんので、 始まる前に。 開場が暗いのと、手持ちなのとで、ブレていますが。

 ラフマニノフはともかく、ショスタコーヴィチはあまり聞く機会がないので興味深かったです。
 帝政ロシアからソヴィエト連邦に体制が変わり、粛清の大嵐が吹き荒れるという時代、
 音楽や文学もその影響からは逃れられず、
 ショスタコーヴィチも、下手をすると処刑されるかもしれないという緊張感の中での曲づくりを余儀なくされていたとか。
 そういう時代背景を聞いて聞くプログラムは、奥底に重いものを感じざるを得ませんでした。

 アンコールはラフマニノフの「ヴォカリース」。
 アメリカに亡命し、終生母国に帰ることはできませんでしたが、自由の国に生きることができたラフマニノフの美しい小品で、
 明るい気持ちで帰ることができました。

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 信号の先は千曲川の堤防道路。
 ピアノもチェロも、生の音はいいなあ、と余韻に浸る信号待ちでした。
       
by spring-ephemeral | 2018-12-17 01:14 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(6)

アランフェス de アランフェス 2018

<2018年11月18日>

 人気ナンバー1ギタリストの大萩康司さんと奥様の河野紘子さんのデュオコンサートがありました。

 スペインバル 『アランフェス』で開かれる 『アランフェス de アランフェス』コンサート。
 2014年から毎年開かれてきましたが、昨年は大萩さんのご都合がどうしてもつかずに残念ながら開かれませんでしたので、2年ぶりです。

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 コンサート料、パエリア付きワンプレートランチとワンドリンク込みで5000円は変わらず。
 主催者のバルのマスターは私のギターの先生の息子さんですが、このお値段はかなり頑張られたと思います。

 私が、家の用を済ませてアランフェスに着いたのは開場15分前でしたが、
 すでに10人以上の方が待っていらっしゃいました。

 店内が狭いので、定員は30名です。
 早く来られた方から店内に入りますので、出遅れたかな? と思いましたが、
 みなさん遠慮されるのか、躊躇されるのか、一番前は空いていて、やったあ!
 
 ギター教室の生徒さんなど顔見知りは10人いらっしゃるでしょうか。
 あとは初めてお見かけする方ばかりで、県外や、県内でも諏訪や伊那など、遠くからいらした方も多いと聞きました。

 まずは食事をいただきます。
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 ひと口サイズですが、生ハム、チーズ、ピクルス、スペインオムレツ、砂肝のアヒージョなどと、しっかり量のあるパエリア。
 ワンドリンクにはワインもビールもその他アルコールも含まれますが、私は車なので、ノンアルコールのカシスソーダで。
 美味しかったのですが、 この日私は遅い朝食でしたので、パエリアは完食できず、残念でした。

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 さて、私の場所は一番前なのでただでさえ演奏者に近いのですが、今回はいつにも増して近い!
 譜面台まで20cmくらい。 楽譜が読めます。 実際、アンコールの曲は譜面を目で追いながら聞きました。
 ピアノも近く、私の場所からだと、弾かれる紘子さん越しに楽譜も見えて、どのあたりを弾いているのかわかりました。

 椅子に大萩さんが座ると、大萩さんの膝までが50センチくらいで、抱えられたギターまでは70~80センチくらい
 どきどきするほどの間近さです。

 演奏は お二人で エレジー(作曲者は失念)から始まりました。
 続いて、大萩さんのソロで、
     11月のある日に(ブローウェル)
     アルハンブラの思い出(タルレガ)
     エストレリータ(ポンセ)
 紘子さんのソロで、
     間奏曲(ポンセ)
     子犬のワルツ(ショパン)

 そして、アランフェス協奏曲です。

 ホアキン・ロドリーゴが1939年に作曲したこの曲は、後に第二楽章が「恋のアランフェス」という歌に使われて一躍有名になりました。
 以後、第二楽章ばかりが演奏されるのを、ロドリーゴの娘さんが嫌い、
 オーケストラと共演する場合は全曲演奏しなけらばならない、と制約を設けたそうです。
 ただし、ピアノ伴奏なら、第二楽章だけでも大目にみてもらえているのだとか。(以上大萩さんのお話から)

 前回、前々回は、その第二楽章だけの演奏でしたが、今回は全曲演奏です。
 オーケストラ部分は全てピアノが担うので、ピアノもたいへんです。

 大萩さんは、背中から差し込む日差しで柔らかなシルエットとなり、横顔も素敵。
 ですが、この際(失礼ながら)顔などどうでもよろしい。
 私の真正面がちょうどギターのサウンドホールで、弦を弾く大萩さんの右手がつぶさに見えるのです。
 私のような素人は、ちょっと頑張っても、せいぜいサウンドホールの近辺で弦を弾いているだけですが、
 プロは弦をとめているブリッジからネックの指板まで、実に広範囲に弾く場所を移動して、音色や音の表情を多彩に変えています。
 大萩さんも然り。 その右手の動きの軌跡はさながら羽衣が風に舞うかのよう。
 加えて、強い音を出すときの弦のしなりや、音を切るとき消すときの指さばき
 アランフェス全曲を、聞くだけでなく、間近に見ることができたことに、感激しました。
 すごかった!
 夢でいいからもう一度見たい。

 アンコールの セレナーデ(作曲者失念。映画音楽も手がけるアメリカ人)で全て終了。

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 写真撮影は、演奏中はダメですが、曲の合間やお話のときなどは構わないとのことでしたが、
 私は真ん前であからさまなので、アンコールも終わって、最期に大萩さんが〆のお話をしていらっしゃるときに一枚だけ。
 いつもですが、紘子さんが大萩さんを見るまなざしや、大萩さんが紘子さんに目をやる表情がほんとに素敵。 今年ご結婚10年目だそうです。

 いったん裏に引き揚げたおふたりが、また出て来てくださるので、お話したり、握手してもらったり。
 お二人とも、商売道具とはいえ、手がほんとにきれい。 紘子さんは色白で、きめが細かいんです。
 大萩さんは常に紙やすりを持ち歩き、爪のサプリを飲んでいるそうです。

 おふたりと一緒に写真撮ってもらいました。

 短い時間でしたが、心躍るひとときでした。

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by spring-ephemeral | 2018-11-22 01:56 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(6)

『佐藤俊介 J.S.バッハ無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲演奏』 2018年11月

<2018年11月15日>

 
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 快晴です。 東京・『浜離宮朝日ホール』にヴァイオリンを聞きに行きます。

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 佐藤俊介さんが弾かれるバッハの 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲 で、
 ガット弦のバロックバイオリン と バロックボウ で演奏されます。

 演奏される佐藤俊介さんという方を、私は実は存じ上げませんでした。
 現在オランダを拠点に活躍されているヴァイオリニストで、バロックバイオリンモダンバイオリンの双方を弾かれますが、
 特にバロックバイオリンにおいては、2013年からオランダ・バッハ協会のコンサートマスターを努められ、今年(2018年)6月より、同団の音楽監督に就任されたそうです。
 今回は就任後、初のソロ・リサイタルとのこと。

 オランダ・バッハ協会は、世界最高といわれる古楽演奏団体で、3年後には創設100周年を迎えるそうです。

 バロックバイオリンは、現在使われているモダンバイオリンとほとんど変わりませんが、指板が短めだったり、駒やネックの形だったり、微妙な違いがあるようです。
 一番よく分かる違いは、モダンバイオリンに見られる顎あてや肩あてがないことです。

 また、バロックボウ も現代の 弓 と違い、まず反りが逆なのと、弓の先が尖っているのが目をひきます。

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 今回佐藤さんが弾かれているバイオリンの指板には、遠目に、木の象嵌のような模様が見えましたが、会場でもらった他の佐藤さんのコンサートのチラシに、それとおぼしきバイオリンが写っていました。

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 バッハの無伴奏ソナタとパルティータで、私が初めて聞いたのは、ヤッシャ・ハイフェッツが弾くシャコンヌでした。
 バイオリンを習っていた子どものころで、生ではなく、テレビで、でしたが、今でも映像と音をよく覚えています。
 とても感動して、以後、バッハのこの曲は私にとって特別なものになりました。

 今回、その全曲を、しかも、バッハの時代と同じ音で聞くことができるというので、とても楽しみにしていました。

 バロックバイオリンを初めて聞くので、俄かリサーチをしたところによると、モダンバイオリンほど大きな音は出ない由でしたが、どうしてたっぷりとした音量が出ていました。
 弓の違いから、弓の先まで続く強く長い音は出ませんが、弓先の音は繊細かつクリアで、筆ペンで太い線から筆先の細い線まで書きこなすイメージがしました。
 楽器も弓も軽いことから、音も軽やかで、早いパッセージや、細かな装飾音が淀まず華やかです。
 演奏技術も素晴らしくて、どういうふうに弾いているのだろうと思わず見入ってしまう箇所が随所に。
 ガット弦は通常の弦ほど強く張れないので低音はよく響き、高音も柔らかく鳴ります。
 楽器を自由自在に操りながら、体全体から音がほとばしりでるような、見事な演奏でした。

 しかし、1時30分の開演から前半だけで1時間半近く。休憩20分をはさんで後半の開始が3時10分を過ぎました。
 夕食の用意はしてきてありますが、かといって、遅くともこの時間と見込んでいた新幹線を逃すと、さらに1時間待たなければなりません。
 後半の最期のパルティータ3番まで聞く時間がなくなりました。
 その前のソナタ2番が終わったタイミングでそっと退席しました。
 そんなこともあろうかと、2階のバルコニー席を取っていたので、目立たずに出られたと思います。

 とても残念ではありましたが、救いはありました。
 といいますのも、バルコニー席の一角に大きなカメラで撮影している方がいて、ロビーにその旨の張り紙があり・・・

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 私が見ていると、知らないおじさんが横から「5時だよ、5時! 起きてないよね」と私に話かけて行きました。確かにおもいっきり早朝ですが、忘れずしっかり録画しようと思います。

 シャコンヌを生で聞くことはできませんでしたが、バッハに浸った幸せな時間でした。

by spring-ephemeral | 2018-11-16 02:28 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(4)