『 江差 旅庭 群来 』2018年8月

<2018年8月2日>

 宿は『 江差 旅庭 群来(くき)』。

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目指す宿は、この「開陽丸記念館」のすぐそばのはずですが・・・(写真は翌日に撮影)それらしき建物が見当たりません
 ナビの画面では「開陽丸記念館」より手前にGのマークがあります。

 ということは、写真の左に塀らしきものがちょっと写っている、この建物しかありません。

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 看板もなく、外観は資料館か、美術館か、という趣ですが・・・(写真は翌日に撮影)

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 とりあえず中へ。 左の写真の、車(私たちの車ではありませんが)が写っている場所が駐車場です。 ここでいいのかなあ? と、キョロキョロしていると、宿の方が出てこられました。 右の写真の黒い部分に宿の名前が記されており、その横が玄関へのアプローチでした。

 隠れ家的な宿というコンセプトのもと、看板などは一切出しておらず、「美術館かと思ってわからなかった」という方も多いとか。 確かに。

 今回泊まる宿の「群来(くき)」という名前が、ふり仮名がなければ読めず、意味も掴めなかったので、とても気になっていました。
 ところが、友人に「くき」という名前で、「れ」という字に「る」と書く、と伝えると、北海道出身の友人は「ああ、くき ね」と、その意味するところがすぐにわかったのでした。

 宿の方の話も総合すると、鰊の群れが押し寄せることを「群来(くき)」と言うのだそうです。 また「群来る(くきる)」と動詞にして使うこともあるといいます。
 かつて北海道の各地で見られたように、江差もまた鰊がたくさん獲れ、北前船の寄港地でもあって、たいへん栄えた地であったようです。
 そのような歴史に思いを寄せて、宿の名前を「群来」とされたとのことでした。
 その「群来」が、昨年(2017年)2月に、なんと104年ぶりにあったのだそうです。
 その記念にと、宿のご主人が入り口脇に標柱を建てられたのだとか。
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それがこちら。 最初通りすがりにこの標柱が見えたので、私はますますなにかの資料館だと思ってしまったのですが。

前置きが長くなりました。 では中へ。

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明るくシンプルなロビーで 紫蘇ジュース と 五勝手屋羊羹 をいただきながらチェックイン。 友人は紫蘇ジュースが苦手なのですが、「初めて飲めちゃった」。 何かで割ってあるのか、そもそも作り方が違うのか、おいしいジュースでした。

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写真は長く見えますが、短い通路を通って部屋へ。

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通路の突き当たりが宿泊棟になります。 全7室。 私たちの部屋は左から3番目、『韶風(しょうふう)』 という名前でした。

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部屋の玄関をあがると、左手にトイレ、右手に洗面とお風呂。

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d0264892_00552303.jpg『群来』には大浴場、貸し切りといった、パブリックのお風呂はありません。
 7室すべてに源泉かけ流しの温泉内湯が備えられています。
敷地内地下1407メートルから湧出する、弱アルカリ性の濁り湯です。
海辺ですが、塩味はほとんどありません。
なめらかで、よくあたたまる、気持のよい温泉でした。

部屋は左にあります。

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大きな窓の和洋室。 土壁を連想するような引き戸はクローゼットと押入れ。

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リビングのドアからテラスに出ます。 左下に和室の窓が見えます。 右隣は隣の部屋の壁。隣の部屋の気配も音も漏れ聞こえない構造になっています。

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塀越しに左奥は上ノ国方面の山が、正面には船が、右手には開陽丸。

ところで、パンフレットなどで見ていて、とても気になっていることがありました。
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それがこの写真(HPより)です。 いったいどういうロケーションにあるのだろう? と。 実際に来て見てわかりました。 庭から部屋を写しているのでした。

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石だらけの庭を奥まで歩くことはできないので、同じ写真を撮るのは無理ですが、ほんの2、3歩、庭から部屋を写してみました。

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来て初めて知ったのですが、オールインクルーシブの宿でした。 バーや記載のあるものは別途料金がかかりますが、冷蔵庫内はもちろん、ルームサービスや食事のときの飲み物代全て宿泊料金に含まれています。

d0264892_01585427.jpg着替えて食事に行くのですが、
館内着はコシノジュンコさんのデザインでサルエルパンツ
後にも先にも、サルエルを履くのは初めてでした。
着心地は悪くありませんが、なんだか落ち着きませんでした。
友人が「タヌキ」みたいというので可笑しくて。

<夕食>

食事はロビーの奥にある食事処に出向きます。

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部屋から来ると、左手にバーカウンター、右手にロビー。

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ロビーの後ろを食事処に向かうと、通路脇のウィンドウケースの中に、「おみやげ物」が。 おしゃれなディスプレイです。

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食事処は部屋の数だけ個室があります。 

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メニューの左は ブロッコリーのムース、右が江差産浜干し鰊。

見上げた照明がなんとカンパリの傘!ちゃんと中にカンパリが入っています。
おしゃれできれいでした。

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d0264892_23203718.jpgd0264892_23210285.jpgきんきのお椀もとても良い味でしたが、

なんといってもお造りの鮮度の良さ!
平目も牡丹海老も透明感が際立っています。
殻つき雲丹も、まだ棘が動いていました。
とにかくどれも美味しかった!

d0264892_23212458.jpgd0264892_23214618.jpg紅ずわいも江差産。
甘くふっくらした身でした。

メニューにはない、自家製燻製。
卵、ホタテ、海老、チーズ。
d0264892_23221079.jpg鮑も驚くほど柔らかでした。


ワインはグラスなので写真無し。
初しぼり・バッカスの白:やや甘口で香りの高いワインでした。
奥尻ワインの白と赤:奥尻島で収穫されたぶどうで作られています。
            潮騒を思い起こさせる香りが印象的なでした。
d0264892_23223672.jpgd0264892_23230277.jpg奉書の中からは紅鱒のハーブ焼きが出てきます。
d0264892_23235546.jpgd0264892_23233045.jpg自社牧場のサフォーク種の羊(ラム)。
熱々の玄武岩でさらに好みに火を通して。
メインが羊というのも珍しいですが、
なんの匂いも、くせもなく、しっかりとした噛み応えのある肉でした。
美味しかった。
ソーセージは羊とわかる味でした。でもおいしい。
d0264892_23241870.jpgd0264892_00385302.jpg数ヶ月をかけて作る、自家製寒干し山漬け鮭のお茶漬け。
さらさらと美味しくいただきました。

プリンと苺のアイスクリーム。
素材の良さがなんといっても抜群でした。
 その素材を生かして、シンプル過ぎず、懲りすぎず、素材の味を十分に楽しめたお料理でした。
お料理目当てに再び行きたしと思えど、江差はあまりに遠し・・・です。

<2018年8月3日>

<朝食>

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朝は夜とは別の部屋でした。

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魚はホッケ。 刺身は真イカ。特別珍しいものがあるわけではない、オーソドックスな朝食ですが、
どれも美味しいのは、根本に素材の良さがあるからなのだろうと思いました。
ご飯は「ふっくりんこ」。好みの硬さでした。 味噌汁は「銀杏草」という地元産の海藻。 
d0264892_00422133.jpgd0264892_00425486.jpg富良野メロンとコーヒー。
今までになく海の近さを感じる佇まいの宿でした。
部屋のお風呂しかないのが、ちょっぴり残念ではありますが、プライベートに重きをおいているということを考えると、そうならざるを得ないのかもしれません。
ただ、泉質は良く、十分に広い部屋のお風呂でした。
本州の真ん中から想像すると、北の果てのように思える江差の地ですが、
函館から1時間半ほどという近さなので、函館に縁があればいつか再訪が叶うかもしれません。

by spring-ephemeral | 2018-08-11 01:15 | お宿記 | Trackback | Comments(2)
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Commented by ニャン at 2018-08-11 16:50 x
江差の宿はやはり此方でしたか^^
何年前でしょう?JTBのホームページで目新しい宿はないか?と探していた時に目に留まった宿です。
前回の北海道旅行で宿泊してみようかな?と思い検討したのですが、
正直、お値段も高いですし、情報と言っても宿のホームページとJTBのホームページだけ、、、、
参考になるようなブログもなく迷いました。
お値段がお高い分だけ失敗したくないという思いが強かったのが間違いでした(笑)
うつきよう様のブログを旅行の前に拝見していたら、迷うことなく宿泊を決めていたと思います。
でも、外観はしっかり前回の旅行で確認しました。
スタイリッシュでお洒落な雰囲気、素敵な宿ですね。
敷地が黒い壁に囲まれていたので部屋は暗いんじゃないかと想像していましたが日もあたり明るいので驚きました。
立ち上がれば?海も(港)も見えるんですね。
お料理が海の幸、北海道らしい食材が使われていて、とても美味しそうです。
このお料理は是非とも食べてみたいです。^^


Commented by spring-ephemeral at 2018-08-11 23:37
ニャン様、

うつきよう です。

 ニャン様もですか?
 私もJTBのパンフレットで目に留まり宿のHPも見たりしたのですが、
 詳細がよく分からず、かなり冒険でした(笑)
 こういうときは好奇心旺盛な友人を誘ってみるのがいいですね。
 もし失敗しても一人分ですみますし(笑)
 友人には「当たりか外れか、わからないけど、もし外れだったらゴメン」 と前もって謝っておきましたが、
 ふたりでとても満足しました。
 オールインクルーシブで、精算が入湯税150円のみというのが、単純にも、お得な感じがしてしまいました。
 外観からはあまり感じなかったのですが、
 部屋からは港のすぐそばだということがわかりました。
 お料理がとても良かったです。
 海辺ですから新鮮なのは当然ですが、それにしても、お造りの新鮮さは感動ものでした。
 また食べたいお料理でしたが、江差は遠いです。 
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