カテゴリ:コンサート・ギター( 19 )

ワンコインマチネでバイオリンを聞く

<2018年2月8日>

 昨年、サントミューゼ主催で、気軽に音楽に親しめるようにと、ワンコイン(500円)の小さなコンサートという企画ができました。
 「ワンコイン地域ふれあいコンサートシリーズ」 と 「ワンコインマチネシリーズ」 があり、
 前者は公民館などでの1時間程度のコンサート、後者は、平日の午前に楽しめる45分ほどのコンサートです。
 昨年は一度も聞きに行くチャンスがありませんでしたが、
 今回初めて日にちや好みが合いました。

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 楽器のプロの演奏家は数え切れないほどいらっしゃいますが、その中で名前を知っている演奏家となると、そうはいません。
 失礼ながら、西本幸弘さんのお名前も存じ上げなかったのですが、地域オーケストラとはいえ、仙台フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを張られる方となれば、相当の経歴と腕前をお持ちの方と拝察しました。

 チケットを買ったときにもらったチラシにはまだ演奏の曲目がありません。
 なにを弾かれるのかまだ決まっていらっしゃらなかったのだそうです。
 なので、プログラムが楽しみでした。

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 写真のとおり、まだお若い方で、背が高く、実際のステージに出てこられたときは俳優の松坂桃季さんに、ちらりと似た風貌にお見受けしました。

 お話もお上手で、笑いをとりながら曲の解説などなさいます。
 コンマスに向いていそうです。

 今回はフランスのエスプリというテーマで曲をお選びになったとか。
 1曲目のエルガーはイギリスの作曲家ですが、これはご自身がイギリスに留学されていたことから、題名通りの「挨拶」代わりということだそうです。

 甘く柔らかな響きのバイオリンで、性格の良さが音にも出ているといった印象です。
 ポルタメントは、多用されると甘ったる過ぎて、いやみにもなるのですが、小粋でキュート。 
 技巧満載のサラサーテも軽々と、クリアに弾かれてすてきでしたし、
 シベリウスも、高音に時に切なさを漂わせて胸キュンものでした。

 アンコールはポルディーニの「踊る人形」。

 お昼前の11時半から45分。
 短いながら大好きなバイオリンの音に浸れたひとときでした。
 
 
 
by spring-ephemeral | 2018-02-15 02:42 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(2)

発表会 2018年

<2018年2月4日>

 今年もギター教室の発表会がやってきました。

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 個人レッスンのため、他の生徒さんみなさんに会えるのは、年末の忘年会と、この新年会を兼ねた発表会です。

 新規のメンバーで、始めてまだほんの三ヶ月、という方から、 
 もう長い方まで、
 都合で参加できない方も数名おられますが、
 ほとんどみなさん揃いました。

 みなさんの演奏を聞くのも、
 自分が演奏するのも、
 ドキドキしつつ、ワクワクしつつ、
 とても楽しみです。

 私は今年もソロで アルハンブラ を弾きます。
 昨年、爪がひどくて音にならず、志願の再挑戦です。

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 今の先生について5年くらいでしょうか。
 初参加のときから、なんとなく恒例になってしまった先生とのデュエット、今年もやります。
 「かあさんの歌」 と 「踊り明かそう」 の2曲です。

<「かあさんの歌」>
 
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私は上のパートです。
歌はよく知られていますし、単独で自分のパートを弾くのはそう難しいものではないのですが・・・
合わせるとなると、これが難しい・・・

一番のポイントはここ!
真ん中のページの最終段の2小節から、右のページの一番上の段の2小節に続くところです。
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主旋律は下のパートに移っていて、私は3連符でオブリガートのように伴奏するのですが、
主旋律と3連符はリズムがずれるので、主旋律に引っ張られると、たちまち合わないのです。
単独で弾くとなんの問題もないのですけど・・・
ほかの部分にもあるのですが、この部分は3連符部分が長いので特に苦戦しました。

もっとも、元々ずれているので、本当にずれても目立たず、気付かれにくいのが救いです。
実際、本番でずれましたが・・・
小節の頭で合わせて、なんとか・・・

<「踊り明かそう」>

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こちらも私は上のパート。 旋律です。
伴奏の先生は楽譜にとらわれず、自由にアレンジなさいます。
私の旋律は見たとおりに弾きやすいのですが、音を外すとごまかしが利かず、すぐわかってしまいます。
曲もよーく知られているので、かえって緊張します。

こちらのポイントはここ。
d0264892_116136.jpg ドの音の横に4とあるのは、左手の小指のことです。
 弦を押さえる左手の指は人差し指を 1の指、中指を 2の指、 薬指を3の指、小指を 4の指、と呼びます。

 人差し指で押さえているソの音から、 小指でドの音を押さえるときに失敗しやすくて、
 これを外すと、のっけからこけてしまうので、
 一番緊張する音です。

いやあ、なんとかまとまりました。

 アルハンブラ は、もちろん素人の域を出るほどの腕前ではありませんが、今弾ける最善の演奏の8割くらいのできだったと思います。
 長く悩んでいた爪と音も、良くなってきた実感がありました。
 
 私の目標は、80歳になっても アルハンブラ を弾けていること
 忘れないように、発表会が終わっても練習していようと思います。

 みなさんいっしょうけんめいで、それぞれに最善を尽くして楽しかったです。
 11番の「エルチョクロ」は、12番を弾かれた生徒さんと、そのご主人のフルートとのデュエットでした。
 ご主人は生徒さんではありませんが、特別参加です。

 このあとは新年会をかねての食事会。
 今回は立食の趣向でしたので、写真は写していられませんでした。

 お料理はいつものスペイン料理。
 アヒージョも、サラダも、カルパッチョも、オムレツも、
 ペペロンチーノのパスタや、3種類のパエリアも、
 カールスバーグのビールとワインをお供に
 どれも美味しくお腹一杯いただきました。
 
 さて、来年は何を弾きましょう?

 緊張しますし、練習通りにいきませんし、なにやってるんだろう、と自分で自分にあきれますし、
 指も震えて、心臓もおどりますが、
 発表会の緊張感はどうして癖になります。


  
by spring-ephemeral | 2018-02-10 02:02 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(8)

爪と音に悩む

 一昨年の8月ころから、弦を弾く右手の爪が傷み始め、
 昨年2月の発表会のときには爪がほとんど無い状態で、
 出来がどうのと言う前に、そもそもまともに音が出ないという、惨憺たるありさまでした。
 回復には爪が伸びるのを待つしかなく、
 割れたり、はがれたりする部分がすっかりなくなってどうにかこうにかきれいな爪になったのは昨年8月あたりでした。

d0264892_0274476.jpg今まで爪の手入れなどろくにしたことは無かったのですが、
それではいけないと反省。

たまたま生徒さん仲間にもらったロクシタンのミニサイズのネイル&ハンドクリームが良くて、
フルサイズを購入(右)。
こちらは部屋において就寝前に塗ってマッサージ。

さらに昨年秋に出たメンソレータム「プレミアムリッチネイル」(左)がさらに良く、
台所に置いて、
水仕事のあとに塗りこんでいます。

あとはつき指ならぬ、「つき爪」をしないよう、、
ドアや引き出しの開け閉めのとき、爪をひっかけないよう、
細心の注意を払います。

手入れの効果はてきめんで、今年の発表会は良い状態の爪で望めそうと喜んだのですが・・・

今度は良い音が出なくて、悩みが深くなりました

弦を弾くたびにペチペチと爪が弦にあたる音がして、それが気になって、気になって。

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ギターは爪で弦を弾いて音を出しますが、
爪のどこで弾いているかというと、手の甲側から見ると爪の左端。 手の平側からみると右端あたりということになります。
青い線が弦です。
実際には一瞬ですが、動きを分解すると、
 ① 指の腹でまず青い線のあたりで弦に触れ、
 ② 爪の左端に向かって弦を滑らすように移動し、
 ③ 最終的に爪で弦を捕らえて弾く、
という流れになります。

d0264892_1301444.jpgd0264892_1213736.jpg横から見ると、
指は矢印の方向に動きます。

こうしてみると爪がちょっと短い?
もう少し長くてもいいかな。


弦に爪があたる音がするということは、弾き急ぐあまりに指の腹で弦を捉えずに直接爪を弦にあてているのではないか?
あるいは爪が長くて弦にあたるのか?
または爪が弦に引っかかってしまう?

ギターの先生にも相談したのですが、 見る限り、弾き方には問題なさそうなので、あとは、爪の磨き方か、タッチの問題か。

うーん・・・
タッチかあ・・・

そこで、前述のような弾き方の基本をおさらいし、一音一音確認しながらクリアな音が出るように心がけました。

そんな折、なにか参考になることはないかと、検索してみたところ、
実力、人気ともに現在トップクラスのギタリストで、コンサートに行ったこともある 福田進一 さんが 「ツイートでレッスン」 されていて、
それをまとめて挙げてくださっているサイトを見つけました。

短いながら、わかりやすく、的確に書かれていて、私が意識していることのほか、すっかり無意識になってしまっていることも改めて再確認することができました。
たちまち私のバイブルです。

その中で、爪の磨きかたの項で爪やすりを紹介されていました。 海外の演奏家におみやげに持っていったりもする、すぐれものだそうです。 それが 資生堂のネイルファイルNA501

d0264892_143364.jpgそれがこちら。

もちろん、爪やすりは使っていますし、
ギターを始めたころから愛用しているものがありますが、
藁にもすがりたい私はすぐに化粧品屋さんに行き、さっそく購入しました。(税込み1080円)

半信半疑で使ってみたところ、
これがほんとうに実に良い
びっくりしました。
もう今までの爪やすりに戻れません。

暗いトンネルの出口がようやく見え始めてきたような気がします。
少なくとも、薄っぺらだった単音が、しっかりした音になったように聞こえます。
まだ不安定ですが、爪のペチペチ音も軽減したでしょうか。
もっともっときれいな音が出せたらいいのだけれど・・・

悩んでいる爪と音について、現状を整理するために、つらつら書き連ねた今回のブログでした。

当面の目標である今年の発表会は目前。
少しでも最善の音が出せるよう、最後の追い込み中です。














 


 
by spring-ephemeral | 2018-02-03 02:11 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(4)

群馬交響楽団 名曲コンサート

<2018年1月13日>

 1月もあとわずかとなって、ようやくブログも新しい年の話題に移ることができました。

 今年初めての記事を音楽で始められるのは幸せです。

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群馬交響楽団のコンサートに気がついたのは昨年暮れのことでした。 
コンサートは多くが夜の開催ですが、なんと昼の15時開演
夜はなかなか出にくいですが、昼なら出やすい。
即、チケットを買いに行きました。

 群馬交響楽団は、日本における市民オーケストラの草分けとして知られ、その草創期の苦労は実話を元に映画が作成され、「ここに泉あり」という題で公開されました。 
 公開されたのは1955年ですから、1954年生まれの私はリアルタイムでは知る由もないはずですが、 題名が鮮明に記憶にあるところをみると、後に、おそらく学校かなにかで話を聞き、映画も見たのだと思います。
おぼろげに場面の記憶もあるような・・・
 群響は、映画によって、たいへんよく知られる存在になりました。

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 当日、サントミューゼには大きな幕が掲げられていました。

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 演奏される曲目もなじみ深く、大友直人さんの指揮川久保賜紀さんのバイオリンというのも、魅力的です。

 チケットを買いに行ったときは1階席はすでにかなり埋まっていたので、
 思い切って2階席の最前列の真ん中へんの席にしました。
 ステージからは少し遠いですが、前の人の頭が気になりませんし、オーケストラの音を総合的に聞くには良い場所だと思いました。
  
 川久保賜紀さんはポスターの写真のような赤いドレスで登場されました。 遠目のせいもあるのかもしれませんが、小柄な方です。
 しかし、その演奏は気品があり、オーケストラの圧倒的な音の海の上を、光を携えた舟がまっすぐこちらに向かって進んでくるような、強くかつ繊細な音を奏でていらっしゃいました。
 良かったー!

 アンコールは ドボルザークの交響曲弟8番の弟3楽章でした。
 調べましたら、8分の3拍子の曲でしたが、 ワルツを思わせるリズムが心地よく、 
 「新世界」の、音の滝のただ中にいたような高揚感を鎮めてくれるようで、良い選曲だと思いました。

 今年は生の音楽に触れる機会が多くあるといいな、と思います。
 そんなきっかけになりそうな、新年のコンサートでした。
 


 
 
by spring-ephemeral | 2018-01-27 02:47 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(4)

クリスマス 「コンサート&ランチ」 2017年12月

 2018年も明けて十日が経ちました。
 十日という実際の時間の長さよりはるかに遠くへお正月が過ぎ去ったような感覚がします。

 昨年の話題は昨年のうちにブログアップ、と思っていたのですが、結局11月分までしか間に合いませんでした。
 新しい年になりましたし、思い切ってリセットして、新しい年の話題から、とも思ったのですが、
 なにかと記憶があやふやになってきた昨今、 
 記録として残しておけるブログは、やはりありがたい。

 昨年12月分からの再開となりますが、
 今年もおつきあいのほど、よろしくお願いいたします。

<2017年12月8日>
 
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 昨年 「クラシック音楽に親しむ講座」 というのが数回開かれたのは、チラシなどで目にはしていたものの、チャンスがないままでしたが、
 今回は昼間の、しかもランチ付き。 これはありがたい。
 さっそくチケットを買いました。

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 会場の 「東急REIホテル」 は上田駅温泉口すぐ。
 12月に入って、クリスマスの飾りつけがあちこちに見られ始めた頃でした。

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 座席は当日受付順に好きな席を選ぶようになっていました。
 演奏のあとランチということで、10卓ほどの丸テーブルがその座席です。
 ステージ前に3つあるうちの、やっぱり真ん中がいいかな・・・と思っていると、そのテーブルの真ん中の座席にはチェロの渡部先生(スタッフがそう呼ばれるので)が座られて、一緒に食事をされるとのこと。
 初めて参加の私が陣取っては申し訳ない気がしていると、スタッフが「どうぞ、どうぞ」と勧めてくださるので、
 図々しくも、先生のお隣を選択しました。

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 チェロもバイオリンも、これほど間近で聞くのは久しぶりです。 
 渡部先生が曲の解説や、こぼれ話をなさりながらプログラムが進みます。

 バイオリンの對馬さんがソロで弾かれたパガニーニの「24のカプリース」の中の24番は、ピチカートやスピカート、フラジオレットなどのあらゆる技巧を網羅して弾かれる、難曲中の難曲ですが、
 弾くにつれ高音の伸びが素晴らしく、フラジオレットも音がかすれず、まるで容易い曲であるかのように軽々と弾かれて見事でした。
 右手の弓の動き、左手の指の動き、一番前で見られて良かった!

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 料理の写真は遠慮してメニューのみ。 魚は鰤。 肉は信州ハーブ鶏。 

 對馬さんは隣のテーブルに。 私の左横には渡部先生、右隣には、賛助演奏としてピアノを弾かれた町田さん(彼女はまだ音大生です)が席に着かれて、ランチです。

 食事をしながら、渡部先生や町田さんとお話ができて、良い席でした。

 プロの演奏家はみなさん小さなうちから楽器を習い始めますが、
 特にバイオリンは遅くとも5歳までに始めないと、プロになるのは難しいとか。 逆に言えば、プロのバイオリニストはだいたいみなさん5歳以下で始めていらっしゃるのだそうです。
 對馬さんも3歳で始められたそうです。

 大学生のとき、弦楽アンサンブルのサークルでバイオリンを弾いていた友人に、「ある程度大きくなってから始めると、弾けるようになるのはメンコン(メンデルスゾーンのコンチェルト)までで、チャイコン(チャイコフスキーのコンチェルト)は弾けない」 と聞いたことがありました。
 その話を渡部先生にすると・・・
 メンデルスゾーンが簡単というわけではなく、十分難曲ですが、当時は市井の人でもバイオリンを嗜む人がたくさんいたそうで、そういうアマチュア演奏家が歯が立たないような難しい曲を書いても、楽譜が売れなかったのだとか。 

 なるほど、そういうことだったのか!
 
 食事の合間にはお二人のプロに「質問コーナー」などもあり、
 演奏も、お話も、食事も、楽しくおいしいひとときでした。

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プログラムにお二人のサインもいただいてきました。

 渡部先生はお話も幅広く、曲に関するいろいろな話題を提供してくださいます。
 今年も 「クラシック音楽に親しむ講座」 は開かれるそうですので、 機会があれば出席してみたいと思います。
 
 
 
 
 

 
 
 
 
by spring-ephemeral | 2018-01-10 01:34 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(7)

波多野睦美/大萩康司 デユオコンサート ~プラテーロとわたし~

<2017年11月1日>

 上田市内、『犀の角』 というイベントスポットで メゾソプラノの波多野睦美さん と ギタリストの大萩康司さん のデユオコンサート がありました。

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前半は大萩さんのギター伴奏で、波多野さんの歌や、大萩さんのギターソロなど。

ギターの音色が波多野さんの声と良く合い、また、大萩さんが、波多野さんの歌に寄り添い、主張をぶつけ合うことなく、引き立て役に徹して、心地よい演奏でした。

改めて、大萩さんて、いい人なんだなあ・・・

波多野さんのお年はたぶん50代くらいかと思うのですが、年を重ねてきた経験が歌に味わいとして現れていると感じました。

大萩さんのギターはいつもながらすてきでした。
カルメンのハバネラのかっこいいことといったら! 
特に弾き終わりは、6本の弦を右手の人差し指から小指までの4本でジャラン!と一気に弾くラスギャードという奏法で、かつ、パッと音を切って止めるのですが、その鮮やかなこと! 目に焼きついています。 ほんと、かっこよかったなあ・・・

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後半は、コンサートのサブタイトルにあるように、「プラテーロとわたし」です。

スペインの詩人でノーベル賞作家でもあるヒメネスは、健康を損ねて故郷のアンダルシアに戻り、ロバのプラテーロと日々を過ごす様子を138編の散文詩に表しました。
作曲家のテデスコは28編を選び、朗読とギターのための「プラテーロとわたし」を作曲しました。
今回はその中からの12編の演奏です。

波多野さんは、挿入歌のような歌を歌う場面はありますが、基本的に歌ではなく朗読です。
ギターは朗読のBGMでもあり、情景描写でもあり、心象風景でもあり、ときに詩そのものを語るようでもあり、というような立ち位置です。

私は第1編の「プラテーロ」を弾いてみたことがあります。 
レッスンとして弾いたので朗読とあわせたわけではなかったのですが、普通の曲ではないので、どうも弾きにくくて・・・

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8分の12拍子で始まり、途中、4分の4拍子になったり、2分の2拍子になったり、8分の12拍子に戻ったり。
つまりは、拍子はあってないようなもので、曲というより、ロバのプラテーロの歩みや、詩人の言葉や気持ちを音で表しているわけですが、弾くとなるとてこずりました。

なるほど、こんな風になるのか! と実に感心至極です。

プラテーロとわたし」 の演奏時間は1時間たっぷりかかります。
元々はそんな気はなかったのですが、行きがかり上、最前列に陣取ることになってしまったので、
途中で寝てしまったらどうしよう、と心配していました。

しかし、プロ中のプロの演奏は素晴らしく、
しっかり目を見開き、耳を傾け、
メゾソプラノとギターの音の世界にとっぷり浸かることのできた1時間でした。

アンコールは 武満徹 の 「」。
大好きな曲です。
うっとり聞きました。
by spring-ephemeral | 2017-11-09 00:13 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(4)

ギター・ビオラ・チェンバロのマチネコンサート 2017年6月

<2017年6月8日>

 前回5月の「ギターとテノールのコンサート」から、あまり間がないのですが、
 いつのも 『アランフェス』 でギター・ビオラ・チェンバロのコンサートが開かれるということで、でかけてきました。

 今回はマチネコンサートです。 
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 マチネコンサート は昼間のコンサートのことで、アランフェスでは初めてだそうです。

 最初にこのコンサートの話を聞いたとき、真っ先に思ったのは、
 ただでさえ広くはない店内にチェンバロが入るのだろうか? ということでした。

 
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入ってました!

 本体の重さは40キロほど。
 お弾きになる林小百合さんは軽井沢在住で、足から外して、ご主人に手伝ってもらって普通のバン型の乗用車に乗せて持ってらしたそうです。

 演奏会が始まる前にお話を伺いながら触らせてもらいました。
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このチェンバロの材質はカエデだそうです。

鍵盤は「遊び」があるのですが、軽く押しただけで音が鳴ります。 
鍵盤を押すと、「爪」が弦で弾いて音を出す、まさに「弦楽器」です。
奏でかたは違いますが、ギターを弾く感覚と同じように感じました。

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 「弾(はじ)いて」音を出す、ギターとチェンバロに比べると、 弓で「弾(ひ)く」ビオラは大きな音が出ます。

 ギターの尾尻さんもおっしゃっておられましたが、チェンバロの伴奏はとても良く合います。 

 ギターをソロで弾かれた角さんはテクニックもですが、リズム感も抜群です。
 プログラムには無かったのですが、もう1曲弾いてくださいました。
 それが「透明人間」(私が書き込みました)です。 はい、あのピンクレディの、です。
 角さんがご自身で編曲され、初公開ということで弾き始めは少し緊張されていたようでしたが、すぐに快調なリズムがはじけて一気に弾かれました。 

 休憩時間にはスペインのタパス(小皿料理)を、バルの雰囲気で。 1ドリンクつきですが、車なのでノンアルコールのカシスソーダです。
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スペースがないので、ちょっと窮屈ですが、いつものように美味しいお料理を少しずつ。 写真撮り忘れましたが、デザートのケーキも2品。

後半の「マドリガル協奏曲」を作曲したホアキン・ロドリーゴは「アランフェス協奏曲」の作曲者です。
普段あまり聞く機会のない曲でしたので、良い機会でした。

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アンコールで、尾尻さんが手にされたのはバロックギターでした。 真田でギター工房をされている石井さんの作品だそうです。
後ろが丸みを帯びていて、瓜を半分に切ったような形をしています。
弦は2本ずつ。 これを弾くと、チェンバロとほとんど同じ音がしました。 
バロックの時代はこんな音の演奏会だったのだろうな・・・

2時間ほどの間でしたが、優しい音に包まれたひとときでした。

 
 
 
by spring-ephemeral | 2017-06-15 01:21 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(8)

テノールとギターの夕べ スペイン料理とともに

<2017年5月13日>

 スペイン料理の店 『アランフェス』 で、テノールとギターのコンサートがありました。

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テノールの 今福充 さんはトークも楽しい方で、そのカンツォーネは以前にも 『アランフェス』 のコンサートで聞きましたが、
今回は前半は日本の歌曲でした。 どの曲もよく知られていますが、
武満徹 さんの2曲は特に感銘深いものがありました。
例によって、目の前1メートルですから、演奏者との距離が近い! 
後半のカンツォーネでは頭の芯にびんびん響いて耳が遠くなりそうでした。

柴田杏里 さんのギターを聴くのは2度目です。

「最初に話がきたのがだいぶ前で、なにを弾くと言ったのか記憶にありません」 とおっしゃって笑いを誘います。
「なので、プログラムにはない曲です」
という、1曲目は 「サンボレロ」 という南米系の曲でした。 「サンバ」と「ボレロ」をあわせて「サンボレロ」。

2曲目はプログラム通りの「黒海の踊り」。 3拍子+4拍子の7拍子 のリズムです。 
遊牧民のリズムなんだそう。

「南米音楽専門のように思われそうですが、僕はクラシックギタリストなので、クラシックを弾きます」とおっしゃって3曲目は バッハの無伴奏チェロ組曲から。
「ギター用の楽譜ではなく、チェロの楽譜をそのままギターで弾いてみます。」 というバッハは4、5、6弦を多用する、低い音の、落ち着いた印象になりました。

さて、コンサートのあとは演奏のおふたりも交えてスペイン料理のディナーです。

d0264892_2337161.jpg前菜盛り合わせ。

生ハム、スペイン風コロッケ、
スパニッシュオムレツ、
などなど。

d0264892_23394427.jpgd0264892_23395724.jpgサラダ。

カールスバーグ
その他ビール、ワイン、ソフトドリンク飲み放題。

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ホタルイカのアヒージョ。 パエリア。

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お酒も入り興が乗ると、今福さん歌います。 アンコール用に用意してきたからとおっしゃいますが、杏里さんも伴奏するからすごい!

コンサート中の写真は遠慮しましたが、「余興」ですので撮らせてもらいました。

楽しくて美味しくて、今回もアットホームなコンサートでした。
by spring-ephemeral | 2017-05-26 23:57 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(6)

発表会 2017年 ~『アルハンブラの思い出』~

<2017年2月5日>

 今年もギター教室の発表会がやってきました。
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 私のギターの目標は、(完成度はともかく) 80歳になって、『アルハンブラ』 を弾けていること

  今年の私の発表会の演目はその 『アルハンブラの思い出』 です。
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技術はともかく、曲としてはそんなに複雑ではないので、覚えるのは大変ではありません。

 ただ、で前半をリピートし、 で後半をリピート。 最初に戻って前半後半を一度ずつ通して最終部分へ、 というのが楽譜通りなのですが、
 それだとかなり長くなるので、 で後半をリピートしたらそのまま最終部分へ移ります。
 演奏会でもそのように弾かれることが多いそうです。 それでも4分ちょっとかかります。

 
 もう一曲、先生と二重奏を弾きます。
 最初はやらない方向で 『アルハンブラ』 一本に絞っていたのですが、
 なんとなく恒例になっている二重奏、「やっぱりやろうか」 となって、やることになったのが発表会の2週間前。
 曲は『ルンバ・フラメンコ』 楽しくてかっこいい曲です。
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楽譜の見た目の複雑さの割りに弾きやすい・・・ことは弾きやすいのですが・・・
途中に思わぬ難関があっててこずりました。

2曲やることになった2週間前から、寸暇を惜しんでかなり頑張りました!

トレモロという弾き方は好きで、どちらかというと得意ではあるのですが、
昨年同様、今回も爪が・・・
人差し指の爪が欠けて、長さが足りない・・・なんでいつもこの時期に・・・
バランスが悪くなって、歯が抜けたようなトレモロになってしまいます。
音も小さくなるし、良いできではありませんでしたが、練習の成果はそれなりに出ていたかな・・・

『ルンバ・フラメンコ』 も爪の影響は否めず、ところどころ音が出なかったり、指がひっかかったりしましたが、
二重奏ですから、先生のギターに助けてもらって、勢いで、押し切りました。

みなさん頑張ったのが伝わってくる、良い演奏会でした。

あとは新年会を兼ねてスペイン料理のフルコース。
スペインのビールとワインで、楽しく盛り上がりました。

さて、来年はなにを弾こうかな。
by spring-ephemeral | 2017-02-09 02:45 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(6)

『浜離宮ランチタイムコンサート』 ~福田進一ギターリサイタル~

<2017年1月27日>

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福田進一さんのギターリサイタルに行くところです。
1月とは思えない穏やかな日です。 軽井沢では薄曇りながら浅間山もくっきり見えて、気分も上々!

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朝日新聞社主催の 『浜離宮ランチタイムコンサート』 です。
パンフレットをみると今回でvol.156とありますが、 今までその存在を知りませんでした。

11:30 開演という時間も出かけやすい時間帯ですし、
なにより 2,900円 という料金も魅力です。

知らなかったわあ! 今までにもきっと良いプログラムがたくさんあったでしょうに!

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場所は 地下鉄大江戸線 築地市場駅A2出口 を出てすぐ、 朝日新聞本社の奥。 JR新橋駅から歩いても15分くらいのところです。

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朝日新聞本社の通路を抜けて行くと、右手にホールの入り口がありました。

ホール内は撮影禁止でした。

チケットの発売は10月6日(2016年)ですが、私が知ったのは12月に入ってから。 席はだいぶ売れてしまっていましたが、残っていた中から、バルコニー席の前から2番目を選びました。

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今回は、福田進一さんの演奏ということもありますが、なんといってもそのプログラムが魅力的でした。
福田さんご本人によると、今回のように中南米の作曲家の作品ばかりを組み合わせるのは初めてなのだとか。
これぞギター曲の真髄のような、馴染み深い曲が並んでいます。
私も弾いたことのある曲がいくつか含まれているのも嬉しい。
なにより、私が一番大好きなバリオスの曲が5曲も!

バルコニー席は1列で、前後の人も気にならず、前のほうだと演奏者にも近く、良い席でした。

コンサート終了は13時15分~20分。
至福のひとときはあっという間です。 

余韻に浸りながら銀座へ。 
お昼に食べようと決めていたお店に向かいます。
by spring-ephemeral | 2017-01-31 00:44 | コンサート・ギター | Trackback | Comments(4)