<8月16日>
足摺岬から四万十市へ移動です。 足摺スカイラインでいったん土佐清水まで戻り、 国道321号線で四万十市中村へ。 昨日は反対側だった海が間近に見えます。 相変わらず交通量は少なく、 気持ちよく走って、 1時間ほどで目的地に到着しました。 四万十川の遊覧船に乗ります。 四万十川では、河口に近い下流域から上流域にかけて、 3か所でそれぞれ別の会社によって遊覧船が運行されていて、 それぞれに特色のある遊覧が楽しめます。 私たちは一番下流の「四万十川観光開発」さんの遊覧船に乗ることにしました。 こちらでは、明治から昭和30年代にかけて実際に地元で利用されていた舟母船(せんばせん)に乗ることができます。 順調に来れたので、10時発の船にちょうど良く間に合いました。 船着き場まではマイクロバスで送迎があります。 ライフジャケットを羽織り、 菅笠も借り、 この舟に乗船です。 岸を離れたら帆をあげます。 風をはらんで舟は川をさかのぼります。 四万十川は日本一高低差のない川で、 風の力だけで下流から上流へ 遡上することができます。 記念写真用の舟母船が係留してある船着き場が 遠くなっていきます。 ゆっくりと、まるで湖を渡るように 舟は進みます。 漁をしているおじさんがいました。 円筒形の筒をたくさん積んでいるところをみると、 うなぎ漁かな? 船頭さんの軽妙な話に 笑いを誘われながら、 上流へ。 河原に舟をつけて しばらく河原におります。 このあたりの川の中心で水深は2mだそうです。 水辺には小さな魚がたくさん泳いでいました。 「ゴリがおる」とどなたかが言っていますが、 どれがゴリが、私にはわかりません。 やって来た下流方向です。 水が少ないですね。 川の中心に行くほど、 水がぬるくなるのだそうです。 上流方向。 最下流にあって、最長の「佐田沈下橋」が見えるのですが… 四万十川名物の沈下橋ですが、 「佐田沈下橋」が一番新しく(昭和何年か失念) 以後、作られなくなったそうです。 ズームしました。 中州を挟んでいますが、 つながった一本の橋です。 水量が多いときは、橋に手が届くくらい近くまで行けるそうですが、 なにぶん水が少なく、 この先、瀬になっているので、舟は上れず、ここから戻ります。 夏は緑のほかになにもありませんが、 春、四万十川は一面の菜の花や、満開の岩ツツジに彩られ、それらの光景が鏡のような水面に映り、 それはきれいで、歓声の絶え間がないそうです。 このあたりは水深が10m、 本来なら透き通って底の石が見えるそうですが、 今年は高温と少雨でプランクトンが発生し、緑色に濁ってしまいました。 船頭さんが言います。 「今日のお客さんは幸運です。 水の澄んだ清流四万十川を見に、 もう一度来るチャンスができたのですから」 その気になるじゃありませんか。 遠いけど… 舟を下り、車に戻ってくると時間は11時20分。 お昼を考えなければなりません。 一か所行きたいところがありました。 それが、農家レストラン『しゃえんじり』 2011年11月25日付けの新聞の記事です。 要約すると… 山仕事が激減した山里で、地元おこしにと、バイキングレストランを計画。 託児所だった建物を無料で借り受け、 村の長寿料理コンテストで手にした一等賞5万円を手始めに、 お弁当やお惣菜で資金を稼ぎ、 椅子やテーブルは地元の人たちが手づくりし、食器は持ち寄り、 05年に開業。 ※「しゃえんじり」は野菜畑を意味する方言。 この記事を見たのは、今回の旅行を考え始めたころで、場所も位置関係もよくわかっていませんでした。 昨年一度計画したもののキャンセルになり、今回改めてルートを練りながら、位置を確認。 もし時間が許せば寄りたいと思っていました。 早い時間の舟母船に乗れたことで、時間ができました。 国道441号線沿い。 ところどころすれ違い不可能の狭い道を通りながら30分で到着。 3組お待ちでした。 今ではガイドブックに載るくらい、人気です。 待っている間に裏手を一枚。 ほどなく順番がきて中へ。 その日の食材に合わせ、メニューは日替わりで10品以上。 化学調味料無添加。 手作り。 この日は、 川えびのそうめん、冷や汁、冷製パスタ、天ぷら、アメゴの南蛮漬け、 ナスの煮びたし、筍の煮物、ポテトサラダ、川エビ入りかきあげ、 炊き込みご飯、きんぴらごぼう、ゆずぜりー、ゆずジュース、 まだなにかあったかな? 大人ひとり1,000円。 バイキングですから食べ放題。 まさに地元の食材を地元の味で食べられます。美味しかった!足を延ばして良かった! お昼もすみました。 さて高知に向かいます。 ナビは来た道を戻らせたかったようですが、ツレアイは先に進んでしまいました。 この先道は狭く交互通行。その先もところどころすれ違い用に広い他は曲がりくねった狭い道が続きます。 たまに広い道になり、車がたくさん停まっていたら、まず間違いなく沈下橋があります。 ほとんど右側だったのでよく見えなかったのですが、ひとつだけきれいな沈下橋を見ました。 「岩間沈下橋」。 ポスターやドラマによく登場するという橋でした。 この先15分ほど行くと、最高気温41度を記録したあの江川崎です。 旅行前、「41度のアメダスを見て来ようか」なんて言っていたのですが、 すっかり忘れてしまいました。 土佐大正からはセンターラインのある片側1車線道路になり、 やれやれ、とほっとしたところで思い出しましたが時すでに遅し。 もし、また来る機会があったなら、 沈下橋を巡りながら、「ここがあの時の…」と、立ち寄ることにいたしましょう。 黄色の★ 舟母船遊覧 オレンジの★ 『しゃえんじり』 緑の★ 岩間沈下橋 地図の左下方向 足摺方面 地図の右方向 高知方面
by spring-ephemeral
| 2013-08-28 02:29
| お出かけ ~四国・九州・沖縄~
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Comments(6)
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パンジ―
at 2013-08-28 18:17
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留守している間に美味しいものも暑いのも一挙に公開状態。
一気読みいたしました。 何れのお宿も「さすが、ようさん」です。 高知には行った事がなく、早速( ..)φメモメモ ただ40℃越えには耐えられないでしょうから、夏は外して… あっちにもこっちにも行きたい処ができてきます。 嬉しい悩みです❢
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うつきよう
at 2013-08-28 22:41
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パンジー様、
お出かけでらしたんですね。 おかえりなさ~い! 以前おっしゃってらした秋田へ、ですか? それとも… ブログアップ、お待ちしてます。 やはり「南国土佐」。 はい、今年は特別暑かったですからね~。 高知県は西から東と見どころが分散しているので、 一日中ずっと車で走っていたような感覚でした。 海に、山に、川に、四国は楽しいです。 「川下り」ではなく「川上り」だとは知りませんでした。 危ないところでした、船に乗るために 上流へ行ってしまうところでした。 以前、四万十の岩のりをいただいたことがあり 四万十=岩のり のイメージになっておりますが 水量が減った今年は 岩のりが育ちにくいでしょうね。 ひとり1000円のバイキング、しかも地元食だと バカバカ食べすぎて あとで 落ちこんで 後悔をする自分が見えます。 あ~ でも食べたい。
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ニャン
at 2013-08-29 20:29
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最後の清流と言われる四万十川。浪漫を感じます。
此方も是非是非、行ってみたいところです。^^ 今回の旅は、私が是非、行ってみたい地ばかり! 憧れのまなざしです。^^ 帆掛け船にも乗ってみたいですし、沈下橋も見てみたい。 不思議な?話ですが、夫も私も行ったこともなければ むろん見たこともない沈下橋の夢を二人してみるんですよ。 それだけに、二人で旅したい四万十です。 shinmama様と同じく、四万十の岩海苔のイメージが強いです。 青空のもと川上りがとても気持ちよさそう。 地元の食材のバイキングも美味しそうです。 特に川エビ入りかき揚げは香ばしくって美味しそう・・・。 魅力満載の四万十ですね。^^v
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うつきよう
at 2013-08-29 23:42
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shinmama様、
どこの川もたいてい「川下り」ですものね。 四万十川は河口に近い下流は特にゆったりしていて、 幅は広くないわりに、日本の川じゃないみたいでした。 岩のりもダメージあったでしょうね。 鮎も激減したそうです。 地元の食材を使って、地元のおばちゃんが作る、 地元の料理なので、 知り合いの家の寄り合いに参加して、もてなしてもらっているような感じです。 おばちゃんたち、料理上手! おいしかったです。 11時半~2時の営業が終わった後は、 お惣菜として近所の方が買っていかれるのだそうです。 こんなところが近くにあったら、 夕食のおかずを自分で作らないことがしょっちゅうになると思います(笑)
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うつきよう
at 2013-08-30 00:07
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ニャン様、
え~っ、不思議ですね~。 沈下橋が、来ていただくて呼んでいるのかも。 ニャン様ご夫婦が仲良く沈下橋を歩いていらっしゃる様子を想像すると、すご~くステキ! 沈下橋は見るだけでもいいのですけれど、 やっぱり歩いてみたいですよね。 是非是非、いらしてくださいね。 岩のりもですけど、 四万十というと、鮎とうなぎがまず浮かびます。 今回は機会がなかったのですけど、 日本一と言われる、せめて鮎だけでも食べてみたいです。 はい、川エビ入りのかき揚げ美味しかったです。 他の川にはない魅力がいっぱいの四万十川でした。 花のきれいな春がお薦めですよ~。
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